これ読まないで死ぬのはもったいないですぞ〜(ムック風)と言えるマンガの古典です。
私はリアルタイムの世代ではないのですが、どの時代に読んでも熱くなれる不朽の名作です。
内容をざっくり言えば「戦闘機モノ」です。ただ、とても世界観が練られており、その全体像はまるで大河ドラマのようなスケールなのです。戦闘機に興味がない人でも楽しめる、本当にオススメのマンガです。
あらすじを簡単に述べます。
舞台は中東の架空の国、アスラン王国。そこでは内戦が起こっていました。内戦を戦っている兵士の多くは、さまざまな国から集まってきた傭兵。その傭兵の中に、なぜか日本人がいるのです。
彼の名は、風間真(かざま しん)。一騎当千の戦力を誇る超凄腕の戦闘機乗りです。
しかし彼は、志願して傭兵になったのではなく、親友と思っていた神崎悟(かんざき さとる)の謀略によって傭兵にさせられ、自由を奪われていたのでした。日本には、彼の帰りを健気に待つ津雲涼子(つくも りょうこ)というフィアンセがいました。真は果たして、この地獄のような戦場から日本に戻れるのでしょうか。
物語のモチーフは、アレクサンドル デュマの『モンテ・クリスト伯』(巌窟王)がベースになっています。
物語が進むにつれ、なぜアスラン王国で内戦が起こるようになったのかが明らかになります。そして、なぜ神崎悟が執拗に風間真を追い詰めたのかも明らかになります。こうして大きなスケールの世界観が姿を表すのです。
いつ死んでもおかしくない戦場で、戦い続ける真。彼には、ただ生きて日本に帰りたいという執念だけがありました。ところが戦い続けているうちに、戦友との間に友情が芽生えます。そして、アスラン王国での戦闘は彼の人生の一部になっていくのです。
以下は、おそらく多くの読者が「ベスト・オブ・エリア88」に上げるであろう名シーン。残りの結末は、実際に読んで目撃してください。
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