そこに土煙を上げて進軍する溢れんばかりの改造車。モヒカンやスキンヘッドのならず者たちが、暴力で弱き民を支配する狂った世界。
これぞ『マッドマックス』の世界!!
「えぇ!? それって『北斗の拳』じゃねぇの?」って思うかもしれませんが、それは逆。
1979年に公開された『マッドマックス』が世界的にヒットして、『北斗の拳』(1983年開始)を含む、さまざまなポップカルチャーに影響を与えていったのです。
それまで近未来を描いた作品は、テクノロジーが発達したいかにも“未来的な”世界観が主でした。ところが、この『マッドマックス』では、すべてをリセットして原始時代のようになってしまった近未来世界をメインに持ってきました。それに全世界が衝撃を受けたのです。
ただ、同様の世界観を永井豪は1973年に『バイオレンスジャック』の中で描いており、実は『マッドマックス』よりも先なんですね。凄いね、日本のマンガって。
さて、『マッドマックス』はこれまで3作品が作られ、どれも大ヒット。非ハリウッドのオーストラリア映画ながら、ジョージ・ミラーは世界的な監督に。主演したメル・ギブソンも世界的な俳優になりました。
そんな、もはや博物館入りしていたレジェンド作品に、なんと27年ぶりに最新作が登場!!
『マッドマックス 怒りのデス・ロード』。監督はこれまでと同じくジョージ・ミラー。主演はメル・ギブソンに代わってトム・ハーディ。見ているだけで全神経が刺激される、全部が見せ場のとんでもない映画です。クレイジーにも程がある!!!
劇中はイカれた連中のオンパレード!! とても癒し系アニメ『ハッピーフィート』と同じ監督が作ったとは思えません。
でも、「癒しと狂気」という矛盾した感情を、人間はそもそも内在させてますよね。
そういうこともジョージ・ミラー監督は伝えたかったのかもしれません。
久しぶりに「劇場で見るべき映画」が公開されました。3食抜いても見に行った方がイイですよ!!
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