展覧会そのものの話題に入る前に、三菱一号館について述べますね。レンガ造りによる美しい外観が特徴ですが、これは2010年に復元されたもの。元々の建物は、1894年にイギリス人建築家ジョサイア・コンドルによって設計されました(1968年、老朽化により解体)。
なおコンドルといえば、御茶ノ水にあるニコライ堂の設計も手掛けています。
●同時代に生きていた二人の天才
さて本題に入ります。今回の目玉は、レオナルド・ダ・ヴィンチとミケランジェロ・ブオナローティというルネサンス期を代表する、いや人類史を代表する二人の天才を対比させて展示させているところです。
この二人実は同時代に生きており、互いを意識し合っていた記述も残されています。年齢はダ・ヴィンチの方がミケランジェロよりも23歳上。生前から二人とも天才の誉れ高かったので、いろんな感情があったでしょうね。
●天才の「素描」が見れる!
目玉の二つ目は、二人の「素描」(そびょう)を公開していること。素描とは平面に物体の形体、明暗などを描画する美術の制作技法のこと。制作前に書いておくデッサンのことですね。完成品ではわからない、製作段階の試行錯誤が伺える貴重な資料です。
デッサンといえども、流石は天才。それ自体から大きなエネルギーを発しています。後続の芸術家たちも、こうした素描をお手本にして作品作りに励んできたんですね。
●他にも手稿や書簡など、貴重な資料が盛りだくさん
「万能の天才」と呼ばれたダ・ヴィンチは、芸術分野だけでなく科学や医学にも深い造詣がありました。そうした様々な分野の研究成果を記した手稿も展示しています。しかも、彼は膨大な量の手稿を遺しています。どんだけ天才だったんですかね〜(○´∀`)ノ。
また、友人や家族に宛てた二人の手紙なども公開。ルネサンスの魅力が詰まった素晴らしい内容でした。
★関連記事
・イタリア史 年代別記事一覧
ラベル:美術館・博物館めぐり