
そんな彼が初登場する『緋色の研究』が、コナン・ドイルによって書かれたのは1887年。日本でも1899(明治32)年にはすでに翻訳本が出版されていたというから驚きです。
助手のワトソン君は『緋色の研究』からすでに登場していますが、宿敵モリアーティ教授が登場したのは『最後の事件』からです。
以後130年以上にわたりホームズとワトソンの活躍と、モリアーティ教授との死闘は何度も何度もリメイクされてきました。ここでは無数にある関連作品のうち、変わり種のホームズたちをご紹介します。
![]() | 新品価格 |

![]() | 詳注版 シャーロック・ホームズ全集〈7〉最後の事件・空き家の冒険 (ちくま文庫) 中古価格 |

●英国留学中の夏目漱石とホームズが難事件に挑む!
島田荘司は、夏目漱石が英国留学していた時期(1900年〜1902年)とホームズが活躍した時代が近いこと。漱石の最後の下宿先とホームズが済むベーカー街221Bが近いことに着目し、漱石とホームズが協力して難事件に挑むというぶっ飛んだ作品『漱石と倫敦ミイラ殺人事件』を作りました。
フィクションと実在の違いはあれど、両社とも文芸界のカリスマ。この二人が組むのですから、面白くないはずがありません。読後の爽快感もあり、オススメの作品です。
![]() | 新品価格 |

●悪役モリアーティを主人公に持ってきた野心作!
ホームズに匹敵するほど並外れた知性を持ち、ロンドンで起こる犯罪のすべてに通じる悪のカリスマ、それがモリアーティ教授。その彼を主人公にした野心作が、ジャンプSQで人気沸騰中の『憂国のモリアーティ』です。
これまでホームズの関連作品は数えきれないほど製作されてきましたが、モリアーティ教授を主人公にした作品は初めてかもしれません。ただの悪ではなく、19世紀イギリスに蔓延していた階級社会の弊害を正そうとするダークヒーローとして描かれています。
もちろん、彼の宿命のライバルとなるシャーロック・ホームズも、これまでにないタイプとして登場します。一見すると粗野で乱暴ですが、並外れた知性は健在。モリアーティ VS ホームズの白熱の頭脳バトルは手に汗握ります。
![]() | 中古価格 |

●ホームズとワトソンが現代の東京に暮らす女性だったら……
huluのオリジナルコンテンツとして製作された『ミス・シャーロック/Miss Sherlock』(全8話)も超オススメです。シャーロック役の竹内結子は息を飲むほど理知的で美しいし、ワトソン役の貫地谷しほりはのほほんとしていて適役。もちろんモリアーティ教授に相当する悪のカリスマも登場します。その正体が明らかにされるくだりは驚愕です。Σ(゚Д゚;
全体的にホームズファンが喜ぶ小ネタが散りばめられており、新旧のファンにオススメできる良作です。
![]() | 新品価格 |
★関連記事
・オタク文学部生が憧れそうな職業・キャラクター
・イギリス史 年代別記事一覧
・日本史 年代別記事一覧
・ブックレビュー一覧
・マンガレビュー一覧
・映画・ドラマレビュー一覧