
東洲斎写楽。
その正体を巡って、さまざまな議論がされてきたわけですが、ミステリー小説の巨人・島田荘司は、とんでもない仮説を立てて
『写楽 閉じた国の幻』(2010年)を書きました。
むろん、こんな荒唐無稽な話あるわけがない。でも、もしかしたら、あり得るかもしれない。仮にあったとしたら、とてもロマン溢れる話です。
(以下は、ちょっとネタバレになっちゃいますが・・・)
当時の江戸幕府の記録と、オランダ商館の記録を照合させるという史料研究が、今なおほとんどなされていないのは本書に書かれてある通りのようです。う〜ん、照合することで、新しい発見がたくさんあるはずなんですけどね。21世紀なのに・・・。コンピューターがこれだけ発展しているのに・・・。ぜひ、やってほしい!!
ただ、「学問」というのは、前例の学説を元に発展させたり軌道修正させていくから、あまり突飛なことをやると「学会」という居場所にいられなくなっちゃうんでしょうね。
でも、そのうちGoogleやAmazonなどが、この分野にも乗り込んでくるような気がします。前例などまったく知ったこっちゃなく前進してきた彼らのことですから。それはそれで楽しみですけどね。
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