マカルト橋を渡り、通りをいくつか過ぎるとゲトライデ通りに入ります。世界遺産「ザルツブルク市街の歴史地区」として中世の街並みが保存されており、まるでタイムスリップした感覚を味わえます。そして、この通りの9番地にある建物を見に、世界中から人が訪れています。
Salzburg: Getreidegasse / Jorge Franganillo
それがこの黄色い建物モーツァルトの生家です。1756年1月27日、モーツァルトはこの家で生まれました。修復はされていますが、復元ではなく当時のままの建物です。現在は4階から2階を博物館(※1)、1階はスーパーとして使用しています。
※1 毎日9:00〜17:30、受付は閉館時間30分前まで。7・8月は8:30〜19:00、12月24日は9:00〜15:00。
入場料は大人12ユーロ、6〜14歳の子供3.5ユーロ、15〜18歳の子供4ユーロ。家族・シニアなど各種割引あり(2021年現在)
さて、この生家の左横には小路があり、そこを少し進むと「大学広場」に出ます。そして、そこを左折して5分ほど進むと、旧市街の中心「レジデンツ広場」に着きます。広々としているため、フェスティバルやコンサート、スポーツのイベントなどがよく開催されています。
広場の南側にはザルツブルク大聖堂があり、モーツァルトは誕生の翌日1756年1月28日にここで洗礼を受けました。当時使われた洗礼盤もそのまま残っています。
レジデンツ広場の北東には「モーツァルト広場」が隣接しています。1842年に建てられたモーツァルト像があるので、記念撮影にオススメです。
さて、もうひとつモーツァルトゆかりの建物として重要なのが、「モーツァルトの家」です。モーツァルト一家は、最初に紹介した生家から1773年にここに引っ越し、1780年までの7年間住んでいました。
この建物は第2次世界大戦で被害を受けましたが修復され、博物館になっています(※2)。場所は旧市街ではなく、ザルツァッハ川を渡った対岸のすぐ近くのところにあります。車の往来が多いところに位置しているため、全景写真を撮るときはご注意ください。
※2 開館時間、入場料、割引など、モーツァルトの生家と同じ
最後にモーツァルト関連のお土産としてメジャーな「モーツァルトクーゲル」をご紹介します。球状のチョコレート菓子で、菓子職人のパウル・フュルストが1890年に作り出し、今なお売れ続けるロングセラーです。
オーストリアでは土産屋だけでなく、スーパーでも売っているほどメジャーなチョコですが、これらは機械によって大量生産されたもの。
一方、元祖フュルストでは、今も手作りで生産しており、ザルツブルクの自社店舗でのみ販売しています。せっかくザルツブルクを訪れたのなら、貴重なフュルスト製を買ってみてはいかがでしょうか。旧市街に本店があります。
これら以外にも、ザルツブルクの見所はまだまだありますが、まずはモーツァルト関連から訪れるのが良いでしょう。参考になれば幸いです。
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ラベル:世界遺産