NHK大河ドラマ『新選組!』（音楽：服部隆之、2004年）。当代を代表する脚本家の三谷幸喜が担当するということで、開始前から大きな注目を集めた作品。三谷作品らしく、脇役にまで主役級キャスト加わるという豪華さでした。新選組作品としては珍しく、主役は近藤勇。演じた香取慎吾はお世辞にもうまいとはいえませんが、むしろその様子が近藤勇のイメージにはピッタリでした。
土方歳三を演じた山本耕史は風貌が実際の土方によく似ており、蛇のような眼差しで隊内の粛清を実施。見事に「鬼の副長」を演じ切りました。スピンオフ作品『新選組!! 土方歳三 最期の一日』も必見です。
・東京農業大学の創設者、榎本武揚
山南敬助（やまなみ けいすけ）を演じた堺雅人も素晴らしかった。微笑みを浮かべながら、冷静に状況を判断する演技。それまで知名度が高くなかった山南敬助の名を高めただけでなく、堺雅人自身の存在感をも高め、以降は人気俳優の道を歩んでいきます。
そして、新政府軍に追い詰められながらも死地に向かっていくラストシーンは感動的。それまでは冷静で感情の乏しかった斎藤一（さいとう はじめ、演：オダギリジョー）が、獅子奮迅の戦いをする場面はなんとも言えません。『るろうに剣心』で斎藤一を好きだった人も必見です。
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