短期間で街のカラーがめまぐるしく変わるその栄枯盛衰ぶりは、他の地域と比べてかなり異質です。
今は王(キング)でも、数年先はどうなっているかわからない。
それがアキバなのです。
アキバのメインストリートである「中央通り」で、最大の売り場面積を誇るビルはドン・キホーテ秋葉原店です。
ただ、このビルは、ここ数年で主がコロコロと変わってきました。まさにアキバ興亡の象徴でもあります。
このビルの変化を通して、アキバ興亡史を見ていきたいと思います。
04年8月〜 ドン・キホーテ秋葉原店
8階には、今飛ぶ鳥を落とす勢いのAKB48の専用ライブハウス
「AKB48劇場」もあり、現在のアキバの王といっても過言ではありません。
02年10月〜04年4月 ラオックス アソビットシティ
ラオックスはアキバを代表する老舗中の老舗でした。アソビットシティを出展した02年頃のアキバは、まさにラオックスの天下で、コンピュータ館にはパソコン関連商品のすべてがあり、アソビットシティにはホビーのすべてがありました。
しかし、こうした出店ラッシュはいたずらに赤字を増やしただけで、結局
09年8月に中国最大手の家電量販店チェーン蘇寧電器の傘下となってしまいます。
今の社長は中国人。これも時代の流れを感じる象徴的な出来事です。
96年〜02年5月 T-ZONE.ミナミ
今やアキバの裏通りでパーツ屋となっているT-ZONEが、かつてアキバの王だったなんて誰が信じるでしょうか。神聖ローマ帝国を築いたほど強大だったのに、今や小国になってしまったオーストリアのようなものです。
T-ZONEのはじめの親会社は創業した亜土電子工業でした。その後、急速な店舗拡大が失敗し95年にCSKの子会社になり、CSK・エレクトロニクスに社名が変更します。
02年、ヴィーナス・ファンド・ホールディングスに譲渡され、社名が株式会社ティー・ゾーンに再変更されます。03年にはパーツ屋1店だけになります。
10年11月29日 残りのパーツ屋1店も完全廃業に。合掌
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1011/29/news102.html
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