2012年09月18日

奥州藤原氏を描いた大河ドラマ『炎立つ』

1993年と1994年にNHKは、戦国時代と幕末をやり尽くしてマンネリに陥っていた大河ドラマの改革に乗り出しました。これまであまり取り上げられなかった時代、場所、人物にスポットライトを当て、半年の放送スケジュールで完結するなど新しい試みを次々に実施。そして放映されたのが以下の3作品でした。
 ・第一弾『琉球の風』
 ・第二弾『炎立つ』
 ・第三弾『花の乱』

しかし、改革の意気込みとは逆に視聴率が惨敗してしまったため、後続ドラマは無難な戦国時代と幕末が繰り返される負の連鎖に陥ることになります。志が高かっただけに残念。


homuratatsu.jpg『炎立つ』は、1993年後半の大河ドラマ。マンネリ打破作戦の第二弾です。舞台は東北、時代は平安、主人公は奥州藤原氏と、これまで触れられてこなかった要素が満載

また、通常は始めに原作があってそれをドラマ化することが多いですが、本作は高橋克彦が原作を担当し、ドラマと同時進行で小説が発行されるという異例づくしの大河ドラマでした。


●主要キャスト
【奥州藤原氏、成立前の系譜】
藤原秀郷(ひでさと、藤原北家の出自)→千晴→千清→正頼→頼遠→
→藤原経清(つねきよ、清衡の父。演:渡辺謙)→

【奥州藤原氏成立後】
・藤原清衡(きよひら、初代当主、中尊寺を建立。演:村上弘明)
・藤原基衡(もとひら、第2代当主。ドラマではこの時期が割愛された)
・藤原秀衡(ひでひら、第3代当主。全盛期を築く。演:渡瀬恒彦)
・藤原泰衡(やすひら、第4代当主。源頼朝によって滅亡。演:渡辺謙)

【その他】
・源頼朝(演:長塚京三)
・源義経(演:野村宏伸)
・武蔵坊弁慶(演:時任三郎)


このドラマのために建てられたオープンセットは、撮影終了後も「えさし藤原の郷」(奥州市、外部リンク)となり、テーマパーク兼撮影所として多くのドラマや映画の撮影に利用されています。

また、ドラマの影響で中尊寺や毛越寺などへの注目も高まり、2011年には世界遺産に登録されます。東北地方における初の世界遺産となり、地元は大いに活気づきました。


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ラベル:藤原氏
posted by すぱあく at 07:00 | TrackBack(0) | 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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