ひとことで言うと、壮大な復讐劇。虐げられた境遇でも復讐を糧に強く生き、ついにそれを成就する。フランスの文豪・デュマの傑作『モンテ・クリスト伯』の影響を強く受けたストーリーです。以下あらすじ。
「海賊黄金時代の覇者キャプテン・キッド。彼が生涯をかけて残した財宝の謎は、世界中の伝説となり未だ解明されていない――。
時は幕末、下北半島佐伊の浜にアイヌの血を引く「次郎」という名の赤ん坊が流れ着いた。アイヌの宝“カムイの剣”を身につけて――。実は、その短剣こそキャプテン・キッドの財宝の謎を解く鍵だったのである。
やがて次郎は成長するも、ある日、育ての母と姉が何者かに殺されてしまう。しかも、村人たちから親殺しの濡れ衣を着せられ、村を追放される羽目に。
そんな次郎を拾ったが公儀御庭番の頭目・天海だった。次郎は天海に忍者として育てられ、やがて父と己の出生の謎を解く旅に出るのであった。
あらすじがすでにアツイです。舞台は東北地方から江戸、果てはなんとアメリカにまで行く超スペクタクル。とにかくおもしろい冒険忍者小説です。
角川映画が華やかなりし1985年。角川が本作をアニメ映画化しています。そのときの主人公・次郎の声優を務めたのは真田広之でした。その線から思い出す人がいたら嬉しいです。
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ラベル:忍者