2014年11月10日

ド天然「のら犬」 VS ド悪人ども ― 『侠客行』

kyokakuko.jpg『侠客行』(きょうかくこう、1965年)は、金庸の第十二作目。

山の中で母親と、犬以外と接してこなかったため、世間を全く知らない主人公。名前も最後まで明らかにならず、母親から罵倒されて呼ばれていた「狗雑種」(のら犬)が、名前のようになっています。

この母親、機嫌が悪いときは息子を罵倒し、虐待までするウルトラ・モンペア。あまつさえ失踪します。しょうがないので「のら犬」は下山し、世間(江湖)と触れることに。そこで偶然、どんな願いもかなえてもらえる「玄鉄令」というものを入手し、さまざまな騒動に巻き込まれていきます。

「のら犬」は世間を知りませんからド天然。対して彼に襲い掛かる連中は、悪以外の要素が見当たらないほどの悪。極端な方向に振り切れている人間同士が対峙するとどうなるのか…? 多分、こうなる

ちなみに画像は、1989年のドラマ版。「のら犬」を演じたのは、トニー・レオン(梁朝偉)。当時27歳(現52歳)。役者の知名度を爆発的に上げてくれる金庸ドラマ。スターと呼ばれている人のほとんど全てが、何かしらの金庸作品に出演した結果、現在の地位を築いています。


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posted by すぱあく at 06:50 | TrackBack(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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