2014年11月08日

陰謀と復讐! まさに金庸版モンテ・クリスト伯の『連城訣』

renzyoketu.jpg『連城訣』(れんじょうけつ、1963年)は、金庸の第十作目。
主人公の狄雲(てき うん)は熱心に修行し、妹弟子の戚芳(せき ほう)とも恋仲になり、順風満帆でした。しかし、あるとき身に覚えの無い罪を着せられ、牢獄に閉じ込められてしまう狄雲。しかもあろうことか、愛する戚芳は自分のもとを離れ、恋敵だった万圭(ばん けい)に嫁ぐ始末。

牢獄で絶望的な気持ちになる狄雲でしたが、そこで丁典(てい てん)という男に出会います。仲良くなるうちに、丁典は全ての元凶である「連城訣」の秘密について語り出すのでした。

「連城訣」の秘密を探るため、牢獄にいる狄雲と丁典に襲い掛かる刺客たち。それらを次々に倒し、ある日遂に脱獄を遂げる二人。そして、狄雲は陥れた人物たちへの復讐を誓うのでした。

以上のあらすじを読んで、「あれ〜、どっかで聞いたことがあるストーリーだな〜!?」と思った人もいるかと思います。そうです。フランスの文豪アレクサンドル デュマが書いた不朽の名作『モンテ・クリスト伯』(『岩窟王』)にそっくりなんです。そのため、本作はよく金庸版『巌窟王』と呼ばれることがあります。

そもそも、デュマの『モンテ・クリスト伯』は名作中の名作。多くの名だたる作家が愛読書にしています。金庸もその一人で、本書から着想を得たのです。物語は他作品と比べて短く、比較的読みやすい作品です。


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posted by すぱあく at 09:54 | TrackBack(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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