2014年11月02日

魅力あふれる冒険物語『碧血剣』

hekiketuken.jpg『碧血剣』(へきけつけん、1956年)は金庸の第二作目。

長く続いた明朝もその命運が尽きようとしていました。明朝最後の皇帝・崇禎帝(すうていてい)の時代が舞台です。この崇禎帝を含め、明の滅亡を決定的にした李自成(り じせい)など、本書には実在の歴史上人物が多数登場します

主人公は袁承志(えん しょうし)。彼の父は謀略によって処刑され、その復讐のために江湖を旅することになります。当初は非力でしたが華山派に弟子入りし、総帥の穆人清(ぼくじんせい)から武術を習い、実力をつけていきます。

そのうち、「金蛇郎君」と呼ばれていた孤高の剣士の遺骸を発見し、そこに残されていた奥義を身に付けることでほぼ無敵になります。しかし、金蛇郎君が生前に撒いたトラブルの種もいっしょにかぶることになり、散々な目に

この「金蛇郎君」を含めて、武術は一流なのに行動がムチャクチャという人物が、金庸作品には多数登場します。主人公は、こういった輩たちにもまれることで、精神的にも成長していくわけです。現代人にとっては、会社にいるムチャクチャな上司と思えば、わかりやすいでしょう


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posted by すぱあく at 05:10 | TrackBack(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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