
淡路島 かよふ千鳥の なく声に
幾夜寝ざめぬ 須磨の関守
★歌意
淡路島から渡ってくる千鳥のあわれな鳴き声に、幾夜、目を覚ましてしまったことか。須磨の関守は。
★解説

「須磨の関守」→「須磨」は神戸市須磨区のあたり。都から遠く離れた“寂しい地”を想起させる場所。かつては関所がありました。今もある関守稲荷神社は、この歌が由来となって名付けられた神社です。
★人物
源兼昌(みなもと の かねまさ、生没年不詳)
美濃介・源俊輔の子。官位には恵まれず、<従五位下>皇后宮少進が最後。その後、出家します。それでも、歌人としては著名だったようです。
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