2012年11月26日

百人一首17 在原業平朝臣

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ちはやぶる 神代もきかず 龍田川
 からくれなゐに 水くくるとは

★歌意
遠い神代の昔にも(このような不思議なことがあったとは)聞いていない。
龍田川において、川の水を(紅葉を散り流すことによって)美しい紅色にしぼり染めにするということは。


★解説
龍田川は奈良県の生駒市、生駒郡(平群町、斑鳩町)を流れる川で、古来より紅葉の名所として親しまれてきました。百人一首では能因法師(69番)も詠んでいます。
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「ちはやぶる」は「神」にかかる枕詞です。ちなみに百人一首マンガ『ちはやふる』(2007年〜、末次由紀)のタイトルはこの歌から付けられています。作者の末次由紀はインタビューで「“勢いの強いさま”という“ちはやふる”の本当の意味を、主人公が知り表現していく物語なのだと思う」と発言してます。






★人物
在原業平(ありわら の なりひら、825年〜880年)
平城天皇(第51代)の第一皇子である阿保親王の五男で、在原行平(16番歌歌人)の弟です。在原姓を賜与され、兄とともに臣籍降下します。
昔からイケメン貴族の代名詞のようにいわれ、早くから『伊勢物語』の主人公は業平のことだろうと思われてきました。六歌仙の一人で和歌の才能はもちろんのことですが、晩年には蔵人頭という要職にも就いており意外にも政治面でも出世しています。よって、容姿、才能、運を持っていた凄い人といえます。


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posted by すぱあく at 00:00 | TrackBack(0) | 百人一首 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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