熱狂のロンドンオリンピックも終わってしまいました。選手たちの活躍に勇気づけられた方も多いと思います。
さて閉会式は、デヴィッド・アーノルド監督(w)による過去50年のイギリス音楽を振り返るという趣向の
「A Symphony of British Music」(イギリス音楽のシンフォニー)でした。
現代音楽のなかでビートルズやローリング・ストーンズの影響を受けていない音楽はほとんどないと思います。
あんな巨大なインパクトが国内にあったおかげで、イギリスのミュージシャンたちは「なんとかして超えてやろう」と考え、それによってパンク、プログレッシブ・ロック、ハードロック、テクノといった様々なジャンルが発展したのだと思います。
さらに、それらを経て「やっぱりビートルズやストーンズって最高じゃね」という原点回帰が起こり、ブリットポップなどのムーブメントが生まれました。
つまり、イギリス音楽とは、現代音楽の壮大な実験場であり、揺り籠であり、そして無形文化遺産ともいえるわけです。ここではできる限り、閉会式に参加したミュージシャンと披露した曲をダイジェストしてみます。
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エミリー・サンデー(w英)
『Read All About It』(y a)
トップバッターはスコットランド出身のエミリー・サンデー。まだ25歳でデビューして数年なのに、歌唱力とオーラはベテランのよう。医者を目指して超名門のグラスゴー大学医学部に入学したインテリです。開会式にも登場し、この閉会式では2度も登場しました。イギリス音楽界の期待を一身に背負っている感じがします。
ストンプと合唱隊 『Because』(ビートルズ)(y a)
ストンプ(w)というのは、楽器以外のバケツやモップなどを使って音を奏でるパフォーマンスのこと。イギリスのなかでも有数の観光都市であるブライトンが発祥。ここはパブやナイトクラブが多数あり、その喧噪の中からストンプが育まれていきました。
ジュリアン・ロイド・ウェバー(w) 『愛の挨拶』(w y)
「威風堂々」で有名なイギリスの大作曲家エルガー(w)の『愛の挨拶』をチェロ奏者ジュリアン・ロイド・ウェバーが演奏。その音楽を背景に、ステージでは「ロンドンのラッシュアワー」の風景が演じられ、さらにチャーチル(演:ティモシー・スポール)まで登場し、演説を繰り広げました。
チャーチルの演説は、シェークスピア(w)の『テンペスト』(w a)の有名な一節から。
Be not afraid;the isle is full of noises,
(こわがることはないよ、この島はいつも音で一杯だ)
Sounds, and sweet airs, that give delight and hurt not.
(音楽や気持ちの良い歌の調べが聞こえてきて、それが俺たちを浮き浮きさせてくれる、)
Sometimes a thousand twangling instruments
(何ともありはしない、時には数え切れないほどの楽器が一度に揺れ動くように鳴り出して)
Will hum about mine ears; and sometime voices
(でも、それが耳の傍でかすかに響くだけだ、時には歌声がまじる、)
That, if I then had waked after long sleep,
(それを聴いていると、長いことぐっすり眠った後でも、)
Will make me sleep again; and then in dreaming,
(またぞろ眠くなってくる。そうして、夢を見る、)
The clouds methought would open, and show riches
(雲が二つに割れて、そこから宝物が)
Ready to drop upon me, that when I waked
(どっさり落ちてきそうな気になって、そこで目が醒めてしまい、)
I cried to dream again.
(もう一度夢が見たくて泣いたこともあったっけ。)
イギリス国歌(God Save the Queen)、斉唱
エリザベス女王の代理で出席したヘンリー王子とジャック・ロゲIOC会長が入場し、イギリス国歌斉唱
マッドネス(w) 『Our House』(y a)
80年代に活躍したスカバンド。この曲に合わせてパフォーマーたちは「近所の人たちと楽しむストリートパーティ」の風景を披露していました。実際、この曲を流しておけば楽しいパーティーになると思います。かつてホンダ・シティのCMに出演していました(y)。「ホンダ、ホンダ、ホンダ、ホンダ、シティー、シティー」っていうフレーズを覚えていません? アラフォー以上の人は多分聞き覚えがあるでしょう。
近衛師団の軍楽隊
陽気なブラスで演奏しているのは、ブリットポップの雄ブラー(w)の『Parklife』(y a)。
ペット・ショップ・ボーイズ(w) 『West End girls』(y a)
個人的には彼らの登場が嬉しすぎて悶絶していました。ニール・テナントとクリス・ロウによるポップテクノデュオです。80〜90年代、『Go West』などの曲が世界的にヒットしました。カントリーからブルースまで、あらゆる曲をノリノリのディスコナンバーに変えることができる実力の持ち主です。また、PVでは必ずといっていいほど、奇抜な恰好で登場。今回も相変わらずヘンテコな恰好で、『West End girls』を歌いました。
ワン・ダイレクション(w) 『What Makes You Beautiful』(y a)
オヤジミュージシャンたちから一転。平均年齢18歳であま〜いマスクの5人組アイドルグループが登場。現在、英語圏で大ヒット中。日本でも人気が出そうな美フェイスの男子たちです。
再びストンプのパフォーマンス
Spelbound(w英) 『A Day In the Life』(ビートルズ)(y a)
器械体操のパフォーマンス集団。しなやかな体技で飛び回りました。
レイ・デイヴィス(w) 『Waterloo Sunset』(y a)
60年代末に活躍したキンクス(w)のボーカル。スタジアムに走ってきた黒い高級車から登場しました。披露した『Waterloo Sunset』はキンクス時代のヒット曲です。大御所の貫録十分です。
再びエミリー・サンデー
オリンピックに参加した204の国と地域の旗の入場
日本の旗手は、金メダル3連覇を成し遂げたレスリング女子の吉田沙保里。
オリンピック参加選手の入場
選手たちの表情には開会式のときとは異なり、戦いを終えて重圧から解放された安堵感が浮かんでいました。日本選手団は関係者を含めて238人が閉会式へ参加しました。
エルボー(w英) 『One Day Like This』(y a) 『Open Arms』(y)
1990年にイングランドで結成されたバンド。これまでに5枚のアルバムをリリースしています。伸びのあるボーカルと構成が素晴らしいです。
オリンピックのハイライトシーン
スクリーンに期間中の名場面が映し出されました。編集が素晴らしく、鳥肌が立つほど感動します。そして、その感動を増幅させているのが、ケイト・ブッシュ(w)の神曲『Running Up That Hill』(y a)です。本人は出演を拒否していたとのことですが、この曲を聞けただけでも至福の境地です。
マラソン男子の表彰式
2004年アテネ大会から、閉会式の中でマラソン男子の表彰式を行うようになりました。すべての選手と観客から祝福されるとは至福の極致ではないでしょうか。
ジョン・レノン(w) 『Imagine』(y a)
生前の本人映像とともにジョン・レノンの出身地であるリバプールの少年合唱団が歌い上げました。
ジョージ・マイケル
『Freedom』(y a)、『White Light』(y a)
ポップデュオワム!(w)の一人。『Freedom』っていってもワム!時代のものとは違います。大麻所持や公然わいせつなどで何度も逮捕されているのに、オリンピックのセレモニーに登場できるのだから、やはりスターですね。太ったけど声は変わっておらず、当時のカリスマ性はそのままでした。誰だ、プロレスラーの蝶野に似ていると言った奴は?
カイザー・チーフス(w) 『Pinball Wizard』(y)
イングランドのリーズで結成されたブリットポップの流れをくむバンドです。長い下積みを経て人気が出たため実力は十分。スーツやネクタイでビシッと決めたスタイリッシュなファッションも人気の元です。でも、なんかオジサンになっちゃったね。『Pinball Wizard』はザ・フーのカバー曲です。
ブリティッシュ・ファッション・トリビュート
スクリーンにデビッド・ボウイ(w)の年代別のショットが出て、観客興奮。「えっ? マジ? 本人出るの?」と思いましたが、残念。ボウイは出演を拒否していたとのこと。しかし、歴代のヒット曲が流れ、それをBGMにケイト・モス、ナオミ・キャンベルなどイギリスを代表するスーパーモデルが登場。バックで流れているのはボウイの『Fashion』ですよ。この曲に載せてキャットウォークするスーパーモデルたちが、またカッコイイんだ。「音楽だけではない、ファッションも一流なのだ」というイギリスのプライドを見せつける演出でした。
流れた曲は『Space Oddity』(y)、『Changes』(y)、『Ziggy Stardust』(y)、『Jean Genie』(y)、『Rebel Rebel』(y)、『Diamond Dogs』(y)、『Young Americans』(y)、『Let's Dance』(y)、『Fashion』(y) →全曲収録
アニー・レノックス(w)
『Little Bird』(y a)
80年代に大ヒットしたポップデュオユーリズミックス(w)の一人です。短髪で男性的なレノックスのビジュアル・イメージは、当時強烈な印象を与えました。今もその容姿は健在で強くてカッコイイ女の象徴、フェミニズムの象徴です。今回はデカい幽霊船に乗って登場しました。16〜18世紀のガリオン船のレプリカだそうです。エキストラたちも当時の歴史的な服装を着て踊っていました。ミュージカルのような豪華なステージでした。
エド・シーラン、ニック・メイスン、
マイク・ラザフォード、リチャード・ジョーンズ 『Wish You Were Here』(y a)
わずか21歳ながら、全英から注目されている超有望株エド・シーラン(w、写真右)が歌った『Wish You Were Here(あなたがここにいてほしい)』は、ピンク・フロイド(w)の名曲です。これだけ聞くと、フォークソングっぽいので分かりにくいと思いますが、ピンク・フロイドはプログレッシブ・ロック(w)の中心的存在でした。
今回のセレモニーでこのバンドが特別に組まれたのは、イギリス音楽の別の一面である「プログレ」を紹介するためだと思います。プログレというのは、前衛的・実験的な音楽で、ジャズやクラシックまで融合して、さらに超絶ギター速弾きなんかも加わっていって、最終的には訳がわからなくなってしまったジャンルです。しかし、中心的な役割を担ったピンク・フロイド、ジェネシス、キング・クリムゾン、イエス、エマーソン・レイク・アンド・パーマーなどは、音楽に革命を起こしたと言ってよく、今なお根強いファンがいます。
しかも、今回ドラムを叩いていたのは元ピンク・フロイドのドラマー、ニック・メイスン(w)でした。さらに、ギターを弾いていたのはジェネシス(w)のベーシスト&ギタリストだったマイク・ラザフォード(w、写真中)。ベースのリチャード・ジョーンズ(w英)はThe Feeling(w英、写真左)というバンドのベーシストです。
ラッセル・ブランド(w) 『I Am the Walrus』(ビートルズ)(y a)
長い黒髪が特徴のコメディアン。派手な二階建てバスに乗って登場しました。歌ったのはビートルズのナンバー。この閉会式だけでも相当多くのビートルズナンバーがかかっています。彼の前にいるストリングス4人組はbond(w)ですね。
ファットボーイ・スリム(w) 『Right Here Right Now』(y a)
テクノ界、とりわけビッグ・ビートの大御所的存在です。巨大タコに乗って登場しました。どんな楽曲でもデジタルなサウンドで、ノリノリのダンスナンバーに変えてしまう引出しの豊富さが特徴です。
ジェシー・J(w) 『Price Tag』(y a)
ロンドン出身。24歳ながら、さまざまアーティストに楽曲を提供するほどの実力の持ち主。見た目も歌唱力もインパクトがあり、今回も一見裸に見える肌色の衣装を着てセクシーなライブを披露しました。CDよりも生歌の方が威力あります。それだけ凄い人ってことですね。
タイニー・テンパー(w) 『Written In The Stars』(y a)
かつて大英帝国の栄華を誇ったイギリスには、今も多数の連邦国家があります。そのため、様々な音楽が融合して新しいジャンルが生まれる素地があります。そのひとつが、ハウス系クラブミュージックにラップやレゲエの要素が加わった「UKガラージ」「グライム」と呼ばれるヒップホップです。タイニー・テンパーはこれらを聞いて育ち、さらにオリジナリティある楽曲を発表しています。
タイオ・クルーズ(w) 『Dynamite』(y a)
ナイジェリア系の父とブラジル系の母を持つシンガーソングライター。音楽プロデューサーとしての才能もあり、自分でレーベルを設立して全曲セルフプロデュースしてしまうほどの人物。会場が巨大なクラブのような盛り上がりでした。
ジェシー・J &
タイニー・テンパー &
タイオ・クルーズ
『You Should Be Dancing』(y a)
写真右からジェシー・J、タイニー・テンパー、タイオ・クルーズです。歌ったのはビージーズ(w)の『You Should Be Dancing』。ビージーズの音楽は、映画『サタデー・ナイト・フィーバー』にふんだんに使われました。とくに『ステイン・アライブ』は有名ですね。ダンスミュージックの元祖の曲を、現代の気鋭ミュージシャンたちがカバーするという趣向でした。歌唱力、機関銃のようなラップ、3人の連携プレイなど、凄まじい破壊力のステージでした。
スパイス・ガールズ(w)
『Wannabe』(y a)
『Spice Up Your Life』(y a)
きらびやかな5台のタクシーからメンバーが姿を現すと、ひときわ大きな拍手が沸き上がりました。1996年にデビューしてからヒット曲を連発し、世界中を席巻しました。彼女たちはアイドルではなく、アーティストとして評価されることを望み、プレスと何度もバトルしてきました。声量といい、ハーモニーといい、パフォーマンスといい、図抜けたアーティストだと思います。メンバーの一人ビクトリア(写真一番左)は、ご存じベッカムの妻。夫は開会式に出席し、妻は閉会式に出席と、とんでもないセレブ夫婦だな。
ビーディ・アイ(w)
『Wonderwall』(y a)
リアム・ギャラガー(w)キタ━(゚∀゚)━!。
このセレモニーの中で、もっとも興奮しました。たしかに、ブリットポップの誰かが出なければ、「イギリス音楽のシンフォニー」は実現しません。しかし、筆頭格のオアシス(w)は、リアムとノエル(w)の兄弟ゲンカの果てに2009年に解散。その後、リアムは元オアシスのメンバーたちとビーディ・アイを結成しますが、はたしてあの気難しい連中がオリンピックのセレモニーに出演するだろうかと思っていました。そしたら、出てるじゃないですか!? しかも、披露した曲はオアシス時代の名曲『Wonderwall』(ノエル作曲)ですよ。兄のノエルが出ていないのは残念ですが、それでも見ていて「あぁ生きてて良かった」と思いました。
エリック・アイドル(w) 『Always Look On The Bright Side Of Life』(y a)
エレクトリック・ライト・オーケストラ(w)の『Mr Blue Sky』(y a)にのってコミカルな動きをしているのは、コメディアンのエリック・アイドル。世界的に有名なコメディグループであるモンティ・パイソン(w)のメンバーです。ケンブリッジ大学を卒業した超エリートですが、大学卒業後はキャバレーでの下積みを経てショービジネスの世界へ入ります。今回披露した人間大砲は、モンティ・パイソンの定番ネタです。
ミューズ(w) 『Survival』(y a)
本人たち曰く超ド田舎であるイングランド・デヴォン州ティンマスで1994年に結成。壮大で大仰な作風が特徴で、プログレ、メタル、70年代、シンセポップなどイギリス音楽のあらゆる要素がつまっている感じのバンドです。なお、披露した『Survival』は今回のロンドンオリンピックの公式ソングです。これだけ前衛的な音楽を公式ソングにするというのは、良い意味でイギリスはぶっ飛んでいます。
フレディ・マーキュリーのコール&レスポンス
20世紀最大級のシンガークイーン(w)のフレディ・マーキュリー(w)。1991年に早すぎる死を迎えてしまいました。そのフレディが巨大スクリーンに映し出され、観客を大いにあおります。
ブライアン・メイ & ロジャー・テイラー &
ジェシー・J 『We Will Rock You』(y)
観客のボルテージが急上昇している最中に登場したのが、クイーンのギタリストであるブライアン・メイ(w)でした。バッハのような髪型はますます磨きがかかり、長〜いギターソロを披露します。これはアルバム『シアー・ハート・アタック』(a)に収録されている『Brighton Rock』(y)ですね。
そしたら、来ましたよ、あのリズムが。「ドン・ドン・パッ、ドン・ドン・パッ」。なんと、ドラムを叩いているのは、クイーンのドラマーであるロジャー・テイラー(w)でした。もう、観客のボルテージはMAX!!!。
そこにフレディと同じく黄色いマントを羽織ったオーラ全開の女性が。なんと、またジェシー・Jの登場です。今回のセレモニーでかなりの露出です。
そして、歌い上げるのは神曲「We Will Rock You」です。ジェシー・Jの歌唱力も凄まじく、もう会場の一体感がハンパではありません。
ちなみに・・・クイーンのベーシストであるジョン・ディーコン(w)がなぜこの場にいないかというと、どうやら彼は音楽業界から引退して、表舞台には出ないようにしているらしいです。少し寂しいですね。また、ブライアン・メイは現在は博士号を持つ天文学者です。
ギリシア国歌斉唱
オリンピック誕生の地としての敬意から、ギリシア国旗が掲揚され、国歌が斉唱されます。人類の歴史のなかでも別格の存在なわけですから、今のギリシアの皆さんもう少し頑張ってください。
続いて、五輪旗がロンドンのボリス・ジョンソン市長から、IOCのジャック・ロゲ会長の手を経て、次の開催地となるブラジル・リオのエドアルド・パエス市長に手渡されました。
リオ・オリンピック組織委員会によるショー
サンバのリズムで、リオのショーがスタート。先住民族や移民を含む多様な文化を表現する趣向で、スーパーモデルのほかサッカーの神様ペレもにこやかに登場しました。
閉会の言葉
ロンドン・オリンピック組織委員会のセバスチャン・コー会長、IOCのジャック・ロゲ会長による閉会の言葉。
テイク・ザット(w) 『Rule The World』(y a)
懐かしいですね。90年代を代表するイギリスのポップアイドルグループです。5人組でしたがマネージャーとの関係が悪化し、一人が脱退しその後解散してしまいました。2005年に再結成し、一時は5人に戻りますが、今は4人で活動しています。
ロイヤル・バレエ団(w)
世界三大バレエ団の一つ。優美さと力強さを併せ持つパフォーマンスを繰り広げました。
そして、花をイメージした聖火台の火が花びらを開くようにして広がっていき、聖火はゆっくりと消えました。
ザ・フー(w a)
『Baba O’Riley』(y)
『See Me, Feel Me』(y)
『My Generation』(y)
ラストを飾るのは、なんとザ・フー。解散、再結成とありましたが結成から約50年。ローリング・ストーンズ同様「現存する最古のロックバンド」のひとつです。ボーカルのロジャー・ダルトリー(w)は68歳ですよ。しかし、そのパフォーマンスはまったく衰えていません。こんな爺さんになりたいもんだな〜。ちなみに、ドラムのザック・スターキー(w)はリンゴ・スターの長男です。ラストの「My Generation」では観客の興奮度はすでに振り切れており、そしてついに歴史的なセレモニーは大団円を迎えました。
イギリスの凄まじい力を見せつけられた感じがします。しかし、これでもイギリスはまだフルパワーではないのです。
だって、ローリング・ストーンズも、デビッド・ボウイ本人も、ディープ・パープルも、エルトン・ジョンも、ジャミロクワイも、スティングも、アイアン・メイデンも出ていないんですよ。
やはり年老いたとはいえ大英帝国、持っているものが違います。
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