いろいろあるのですが、本日は『ジョジョの奇妙な冒険』をご紹介します。
熱狂的なファンが世界中にいる『ジョジョの奇妙な冒険』。
私も1987年の連載開始から現在の第8部「ジョジョリオン」まで、ず〜っとファンです。
このマンガの魅力については、様々なサイトが紹介していますから、記事の最後の外部リンクをご覧ください。
ここでは私が本当に救われたシーンをご紹介します。
前回でも述べましたが、学生時代とくに就職活動期には先のことがまったく見えずに苦しんでいました。
心は中国に留学したいのですが、踏み切れない自分がいました。
まわりの友人に相談しても、「あんな国に何しに行くんだ」と言われたりして、ますます落ち込みました。
今から15年以上前の中国に行くというのは、かなり“変人”の部類だったんです。
しかし、就職活動をしても全く身が入りません。この向こうに私が目指す人生があるとは、とても思えなかったからです。
そんなとき読んでいたのが『ジョジョの奇妙な冒険』第5部でした。
ジョルノ・ジョバーナが主人公のイタリア・マフィアの話です。
この第56巻に、一生私の心に残るシーンがあります。
ジョルノ一行はマフィア「パッショーネ」に所属していましたが、ジョルノたちのリーダーであるブチャラティはボスの行動に怒りを感じ、組織を裏切る決意をします。
裏切りは「死」を意味します。
リーダーのブチャラティは、部下たちにいいます。
「助け」が必要だ。ともに来る者がいるのなら・・・この階段を降りボートに乗ってくれ
ただし、おれはおまえたちについて来いと「命令」はしない
いっしょに来てくれと願う事もしない・・・
おれがかってにやった事だからな
だからオレに義理なんぞを感じる必要もない
だが、ひとつだけ偉そうな事を言わせてもらう
オレは「正しい」と思ったからやったんだ
後悔はない・・・
こんな世界とはいえ オレは自分の『信じられる道』を歩いていたい!
ジョルノ、アバッキオ、ミスタは、組織に殺されるとわかっていてもブチャラティに「付いていく」ことを決断しました。
また、フーゴは「付いていかない」ことを決断しました。
それに比べて、ひとり決断できないナランチャ。
「行くべきか、留まるべきか」、悩むだけで結論が出せない彼の姿は、
将来のことを決断できない自分そのものでした。
当然、ブチャラティに言われてしまいます。
「来るな」ナランチャ・・・ お前には向いてない。
そして、ブチャラティ一行はフーゴとナランチャを置いて、ボートを出します。
置いていかれてしまったナランチャ・・・
ただ、うなだれ続け、後悔し続けるのかと思ったら、彼はついに行動に出るのです。
ブチャラティィィィィィィィィ!
行くよッ! オレも行くッ! 行くんだよォーッ!!
彼はなんと川に飛び込み、泣き叫びながら泳いでブチャラティたちに追いつこうとするのです。
オレに『来るな』と
命令しないでくれーッ!
トリッシュはオレなんだッ!
オレだ!
トリッシュの腕のキズは、
オレのキズだ!!
そんな彼を見て、私は涙が止まりませんでした。
「生きることってこういうことじゃないのか」と思い知らされました。
泣こうが、
わめこうが、
カッコ悪かろうが、
その先に困難が待っていようが、そんなことは関係ない。
とにかく飛び込む。
追いかける。
悩んで留まっていれば進まない。
そして、いつまでも後悔する人生が待っている。
飛び込むんだ。
その先に何があってもいいじゃないか。
人から笑われてもいいじゃないか。 心から、そう思えました。
ナランチャから生きる勇気をもらった気分でした。結果的に、私は中国留学を実現することができました。
ナランチャに感謝、『ジョジョの奇妙な冒険』に感謝、
荒木飛呂彦先生に感謝です。
あるファンが「震災が起きたら何を持って逃げるか?」という問いに、
『ジョジョの奇妙な冒険』全巻と答えていました。
お金より、何より、「ジョジョ」だというのです。冗談みたいだけど、きっと本気だと思います。
きっとこの人もこのマンガから勇気をもらった一人なのでしょう。すごく共感できます。
★外部リンク
・集英社公式ジョジョサイト
・荒木飛呂彦原画展 ジョジョ展 in S市杜王町
・ジョジョ・コーナー/総目次 ・ジョジョ立ち教室 ・感涙名場面50選 ・ジョジョ美術館/本館
・@JOJO(アットマーク・ジョジョ)―ジョジョの奇妙なニュース
・ジョジョ百科事典
・究極スタンド大全