
これやこの 行くも帰るも 別れては
知るも知らぬも 逢坂の関
★歌意
これがまあ(あの有名な)、(京都から東国へ)行く人も、(都へ)帰る人も、
(互いに)知っている人も、知らない人も、ここで別れてはまた逢うという(その名の通りの)逢坂の関所なのだなあ。
★解説
逢坂の関とは、山城国(京都)と近江国(滋賀)の国境にあった関所で、「逢う」との掛詞になっています。
歌は「逢坂の関」という体言止めで終わっており、感動を表しています。逢坂の関で見られる出会いや別れといった悲喜劇に対して感動しているのです。

歌碑は左から蝉丸、三条右大臣(25番歌歌人)、清少納言(62番歌歌人)。
★人物
蝉丸(せみまる、生没年不詳)
平安時代前期の歌人で、盲目の琵琶法師といわれています。ただ、ほとんどのことが不明です。
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