2012年08月30日

百人一首6 中納言家持

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かささぎの 渡せる橋に
 おく霜の 白きを見れば 夜ぞ更けにける

★歌意
見上げると、天の川の、かささぎが渡したといわれる橋のあたりは、霜がおりたように白い。もうすっかり夜が更けたことよ。


★解説
カササギというのはカラスの一種です。中国の伝説では、七夕の夜に翼を並べて牽牛と織姫の橋渡しをするといわれてきました。七夕の伝説は、奈良時代に日本に伝来したと言われています。奈良時代の歌人である中納言(大伴)家持は、とくにこの七夕に興味を持ったらしく、このような歌を詠み上げました。
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 中国語では喜鵲 Xǐquè →中国語単語 鳥類



★人物
中納言(大伴)家持(おおとも の やかもち、718年頃〜785年)
奈良時代の歌人で、三十六歌仙のひとり。長歌・短歌など合計473首が『万葉集』に収められており、これは『万葉集』全体の1割を超える数です。このことから家持が『万葉集』の編纂にたずさわったと考えられています。
なお、中納言という官職がどれだけ偉いかといいますと。位は従三位で上から四番目。官職としては太政大臣、左大臣、右大臣、内大臣、大納言に次ぐ地位で、かなり偉いです。


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posted by すぱあく at 07:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 百人一首 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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