2012年07月25日

百人一首2 持統天皇

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春すぎて 夏来にけらし 白妙(しろたえ)の
 衣ほすてふ 天の香具山(かぐやま)

★歌意
春が過ぎて、もう夏が来たらしい。
夏になると白い衣を干すといわれている天の香具山 ― (その山裾には真っ白い衣が干してあることよ)。


★解説
「白妙」→白い布。“衣”などの枕詞。
「てふ」→“ちょう”と発音。「といふ」が縮まった語。
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「天の香具山」→奈良県橿原(かしはら)市にある山で、大和三山(香具山・畝傍山・耳成山)の一つ。天上から降りてきたという伝説から、今も「天の香具山」と枕詞を付けて呼ぶのが慣例。
みずみずしい新緑の山裾の人家に、真っ白い夏衣が干してある風景が目に浮かびます。白と緑の色鮮やかな初夏の到来を歌った歌です。


★人物
持統天皇(じとうてんのう、645年〜703年)
第41代天皇。天智天皇(1番)の皇女。日本史上8人いる女性天皇の一人。
第40代天武天皇(大海人皇子)の皇后。天武天皇の没後に即位し、都を藤原京(奈良県橿原市)に移しました。
持統天皇について詳しく知りたい方は、里中満智子のマンガ作品『天上の虹―持統天皇物語』がオススメ。飛鳥時代の文化や風景をとても分かりやすく描いているため、この作品を読んで古代史ファンになったという女性は多くいます。

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posted by すぱあく at 11:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 百人一首 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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