2012年07月24日

百人一首1 天智天皇

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秋の田の かりほの庵(いお)の 苫をあらみ
 わが衣手は 露にぬれつつ

★歌意
秋の田の(ほとりにある)仮小屋の(屋根を葺いてある)苫の編み方が粗いので、私の袖は(苫屋根のすきまからもれ落ちる)夜露にぬれるばかりである。


★解説
「かりほの庵」→“かりほ”は“仮庵”と書き、粗末な小屋のこと。
「苫をあらみ」→“を〜み”は“〜が・・・なので”と訳す。
「衣手」→袖。
秋の刈り入れのときの夜、田んぼを守る一人の男が、粗末な小屋にいるという情景。天智天皇が自らこうしたことをやったとは思えないので、農民の苦労を思いやって歌ったものとされています。


★人物
天智天皇(てんじてんのう、626年〜672年)
第38代天皇。即位前の名は中大兄皇子(なかのおおえのおうじ)。645年、中臣鎌足(後の藤原鎌足)らとともに蘇我入鹿を暗殺し、蘇我氏を滅ぼしました。これを契機に大化の改新を行いました。娘に持統天皇(2番)がいます。


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posted by すぱあく at 07:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 百人一首 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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