2011年03月04日

外国人初の京劇俳優、石山雄太さん

ishiyama.jpg史上初、外国人で初めて京劇俳優になった石山雄太さんをご紹介します。
写真は京劇における孫悟空。演じているのが石山さんです。

京劇だけでなく日本の歌舞伎でもそうですが、伝統芸能は閉鎖的な世界で芸の継承を行っています。古代の言葉を使っているということもあり、そもそも外国人が成功できる世界ではありません。石山さんは、その常識を破ったわけです。

出身は東京都台東区浅草橋。小学生の頃、テレビで京劇の孫悟空をはじめて見て衝撃を受けたそうです。そして、いつか京劇俳優になろうと誓い、中国語の勉強をはじめました。

全国でも珍しい中国語が学べる高校に入学し、卒業後は中国戯曲学院に留学します。中国の「学院」は単科大学に相当し、ここは京劇俳優を養成する大学でした。この大学にも留学生はいましたが、中国人と同じ本科に入学した外国人はそもそも初めてでした。

そこでの修行は大変厳しいもので「中国語のセリフを間違えると棒で口をこづかれた」とのこと。しかし、その努力は実り、卒業後に京劇の最高峰、中国国家京劇院とプロ契約を実現。めでたく外国人(日本人)京劇俳優の第1号になることができました。

石山さんは今では日本と中国を往復しながら、京劇の楽しさを伝える活動を精力的につづけています。
日本と中国の両方で、有名な京劇俳優になってほしいと応援しています。

★外部リンク
人民日報の紹介記事


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posted by すぱあく at 08:36| 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする