中国人観光客の誘客に映画やドラマを活用した事例が今後増えるのか、というテーマについての続き。
政府や自治体が盛り上がっても、地元住民は関心が沸かないだろう、というのが現在の状況と考えられます。
というのも、仮に中国でなく日本のアニメやマンガであっても、成功例はわずかしかないからです。
成功例ですぐ思いつくのは
水木しげる(ゲゲゲの鬼太郎)関連の鳥取県境港市、東京都調布市でしょうか。
とくに昨年はドラマの影響で、相当な経済効果があったと思います。
では、他はどうでしょうか。
東京都新宿区の高田馬場に手塚プロダクションがありますが、『鉄腕アトム』で町おこしが成功しているでしょうか。
石川県輪島市に永井豪記念館がありますが、『マジンガーZ』でお客は来ているでしょうか。
少なくとも、地元がそれらをキラーコンテンツにして盛り上げようとしている風には見えません。
もったいないと思います。
そこで、注目すべきは『らき☆すた』と鷲宮商店街(埼玉県久喜市)です。
『らき☆すた』はアニメファンに熱狂的な支持を得て、07年のアニメ放送以来、「聖地巡礼」と呼ばれる鷲宮神社詣でが起こりました。登場人物の実家が鷲宮神社の神主という設定なんですね。
鷲宮商店街は、この「聖地巡礼」に目を付け関連グッズやイベントを企画した結果、10億円を超える経済効果をもたらしました。
ただ、このアニメは手塚マンガのようなものとは違って、萌え系に属するものです。ファンは一般人よりもオタクが圧倒的に多い作品です。よく、この作品で町おこしをしようと考えたものです。
その辺りは、以下の記事に詳しく載っています。
http://mantan-web.jp/2010/01/24/20100123mog00m200018000c.html?inb=yt
この記事にもありますが、要は中心になって動く人の存在と、その人を支える周りの度量の問題ですね。
鷲宮商店街には、好運にも言い出しっぺがいて、その考えに対して「マンガで町おこしなどくだらん」という人ばかりではなかった、ということですね。
静岡県も映画で中国人観光客を誘客するのであれば、鷲宮商店街のように、試しに記念饅頭を50箱、つくってみたらどうでしょうか。
2011年01月24日
この記事へのコメント
この記事へのトラックバック