「外貨をどうやって稼ぐか」。彼らは未成熟ながらコンテンツ産業による海外展開を考えます。
ターゲットは中国市場、次に日本市場、いずれは世界各国へというビジョンでした。
私が留学していた2000年当時、中華圏ではすでに韓流ブームを迎えていました。
テレビをつければ韓国ドラマがやっており、街のCDショップにもK-POPのCDが多くありました。
「中国市場の開拓は成功した。次は日本市場だ!!」そんなことを考えていたと思います。
日本市場開拓の尖兵を担ったのは、当時人気絶好調だったS.E.S.でした。
S.E.S.は、1997年にデビューした女性3人組のガールズグループです。男性アイドルが中心だった韓国芸能界の中で、はじめて本格的に成功したガールズグループです。
メンバーは
ユジン(左)、パダ(中)、シュー(右)。シューは日本出身で日本語も堪能です。
彼女たちの成功に刺激され、Fin.K.L(ピンクル)、Baby V.O.X(ベイビーボックス)、Sugar(シュガー)、Jewelry(ジュエリー)などが続々と登場し、今のKARA、少女時代につながっていきます。
そして1998年、韓国芸能界の期待を背負って日本デビューを果たします。この頃は「週刊少年マガジン」といった少年誌のグラビアを飾ったり、「THE夜もヒッパレ」などにも出演していました。
しかし、残念。韓流ブーム以前の日本では韓国芸能への関心が低く、ほとんど注目されないまま撤退します。
「Dreams Come True」なんかは名曲でしたよ。
韓国語版→英語版→少女時代によるカバー→T-araによるカバーと編集された貴重な動画
2002年に解散後、メンバーはそれぞれソロ活動をしていました。
時は流れて今年の4月、シューがプロバスケットボール選手と結婚。その結婚式で久々の3ショットが見られました。
少女だった3人も来年でなんと30歳に。時が流れるのは本当に速いものです。
シュー(左)、ユジン(中)、パダ(右)
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日本におけるK-POP
・1 前史:韓国演歌(トロット)の時代
・2 黎明期(90年代前半)
・3 「S.E.S.」早すぎた日本進出
・4 挑戦期(2000年代前半)
・5 成長期と今後の行方
・6 活動中の女性アーティスト
・7 活動中の男性アーティスト
・韓国史 年代別記事一覧