2010FIFAワールドカップ 南アフリカ大会で、スペインが初優勝を成し遂げました。初戦でつまずきましたが、その後は抜群の安定感と組織力を見せつけてくれました。世界最高峰のリーガ・エスパニョーラを擁しながら、これまで優勝と無縁だったスペイン。悲願の栄光を手にした同国の熱狂は、今年いっぱいは続きそうです。
さて、サッカーなどのスポーツが人々を熱狂させる一つのファクターに、国同士の「代理戦争」があると言われています。
例えば、日本 VS 韓国はわかりやすいです。とくに韓国が日本に向けてくるマインドは強烈なものがあります。そこには、やはり日韓併合の歴史があるからでしょう。
似た例で以下のようなカードでは国民が熱狂すると聞きます。
トルコ VS ギリシア・・・オスマン帝国時代
ドイツ VS チェコ・・・ナチスドイツ時代
そこで今年の南アフリカ大会では、旧宗主国と旧植民地の国同士の戦いはどのようなものがあったか見てみます。左が宗主国(支配国)、右が植民地(被支配国)です。
グループC
イングランド VS アメリカ(1-1)・・・もう両国の間には、植民地がどうだという感情はないかもしれません
グループD
ドイツ VS セルビア(0-1)・・・ナチスがユーゴスラビアを支配
グループG
ポルトガル VS ブラジル(0-0)・・・1825年に独立。強豪国同士でしたが、試合はちょっと期待はずれでしたね
グループH
スペイン VS ホンジュラス(2-0)・・・1838年に独立
スペイン VS チリ(2-1)・・・1818年に独立
決勝トーナメント1回戦
スペイン VS ポルトガル・・・隣国同士。1385年に独立→1581年スペイン再支配→1640年に再独立
準々決勝
スペイン VS パラグアイ・・・1811年に独立
決勝
スペイン VS オランダ・・・1648年に独立
さすが「日の沈まぬ帝国」をつくったスペインは、多くの国を領有していたことがわかります。
・さかのぼりスペイン史5 太陽の沈まない帝国
しかし、かつての大帝国も近現代は、内戦→フランコ軍事政権→王政復古→超インフレと混乱を繰り返してきました。
・さかのぼりスペイン史3 長く続く混乱の時代へ
・さかのぼりスペイン史2 スペイン内戦
今回の優勝がスペイン国民を勇気付けたことは間違いないでしょう。
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