2021年08月26日

松尾芭蕉『おくのほそ道』年表

matsuo_basyo.jpg『おくのほそ道』(奥の細道)は俳人 松尾芭蕉が東北・北陸を巡った旅行記です。崇拝する西行の500回忌にあたる1689(元禄2)年春に、門人の河合曾良を伴い江戸を発ちました。

●江戸、深川芭蕉庵(現東京都江東区)
芭蕉は旅立ちの準備をすすめ、隅田川のほとりにあった芭蕉庵を引き払います。
「草の戸も 住み替はる代よぞ 雛の家」


●千住(現東京都荒川区/足立区)
3月27日明け方、舟に乗って出立し、千住大橋付近で船を下りて詠みます。
「行く春や 鳥啼なき魚の 目は泪」


●日光(現栃木県日光市)
4月1日
「あらたふと 青葉若葉の 日の光」


●黒羽、雲巌寺、光明寺(現栃木県大田原市)
4月4日、黒羽を訪れます。
4月5日、雲巌寺に禅の師匠であった住職・仏頂和尚を訪ねます。
「木啄も 庵はやぶらず 夏木立」

4月9日、光明寺に招かれて行者堂を拝します。
「夏山に 足駄を拝む 首途哉」


●那須の温泉神社、殺生石(現栃木県那須町)
4月19日、温泉神社に那須与一を偲び、殺生石を訪ねます。
「野を横に 馬牽むけよ ほととぎす」


●白河の関(現福島県白河市)
4月20日、「心許なき日かず重るまゝに、白川の関にかゝりて旅心定りぬ」


●飯塚の里(現福島県福島市)
5月2日、飯坂温泉に宿泊しました。
「笈も太刀も 五月に飾れ 紙幟」


●多賀城(現宮城県多賀城市)
5月4日、壺の碑(多賀城碑)を見て「行脚の一徳、存命の悦び、羇旅の労をわすれて泪も落るばかり也」と涙をこぼしました。


●松島(現宮城県松島町)
5月9日、芭蕉は絶景に感動したあまりすぐに句が浮かばず、代わりに曾良の句を文末に置きました。
「松嶋や 鶴に身をかれ ほとゝぎす」(曾良)

一応、芭蕉本人も「嶋々や 千々にくだけて 夏の海」という松島の句を作っており、『蕉翁句集』に収められています。
また、「松島や さて(ああ)松島や 松島や」という句を芭蕉が詠んだという逸話が有名ですが、これは江戸後期の狂歌師 田原坊の作です。地元でも勘違いしている人がいるほど庶民に広がった逸話です。


●平泉(現岩手県平泉町)
5月13日、藤原3代の跡を訪ねて「三代の栄耀一睡のうちにして、大門の跡は一里こなたにあり」と述べ、
また杜甫の詩「春望」を踏まえて、「国破れて山河あり 城春にして草青みたり」と詠みました。
「夏草や 兵どもが 夢のあと」
「五月雨の 降り残してや 光堂」
 ・世界遺産 平泉に行ってきました 〜中尊寺


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posted by すぱあく at 12:48| 日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする