2014年11月12日

コメディ色が強い異色作『鹿鼎記』

『鹿鼎記』(ろくていき、1969年)は、金庸の第十四作目で最後の長編小説。かなり長いですが、話は難しいものではありません。

舞台は康熙帝時代の清朝。金庸の第2作目『碧血剣』とつながっており、何人か同じ人物が登場します。
主人公は韋小宝(い しょうほう)。これまでの金庸作品とは異なり、武術がほとんどできません。
しかも、出世のためなら平気で人を陥れますし、無類の女好きで最終的には7人の妻を得ます
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金庸作品の主人公といえば、義侠心に厚く、愛する女性を一途に想うという硬派な人物が多かったのですが、この韋小宝は、まったく違うわけです。作風もシリアスではなく、コメディっぽいです。あまりの作風の違いから、連載中は「別人が代筆しているのではないか?」と疑惑が持たれたほどでした。その気持ちも理解できますね。
以下あらすじ。妓女の息子として生まれた韋小宝。父親も誰だかわかりません。そんな境遇でしたので、少年時代から好き勝手に生きていました。あるとき、旅先の北京で身を守るため宦官に化けて生活しているうちに、ある少年と親友になります。実はこの少年、清朝皇帝・康熙帝でした。武術の腕はからっきしですが持前の機転を効かして、康熙帝をサポートする韋小宝。信用を得て、清朝で出世していきます。

同時に清の転覆を企てる秘密結社・天地会の幹部にもなってしまいますが、どちらの組織においても上手く立ち回って、存在感を高めていきます。

以上のようにコメディ色が強い作風なので、スラスラと読み進むことができます。また、実在の人物が多数出てくるので、何気なく読んでいるだけでも中国史に詳しくなれます。


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posted by すぱあく at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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