2014年11月01日

金庸のデビュー作『書剣恩仇録』

syoken.jpg『書剣恩仇録』(しょけんおんきゅうろく、1955年)は、記念すべき金庸のデビュー作です。

舞台は、清朝の最盛期である乾隆年間。清朝というと、弁髪(べんぱつ)。あれは少数民族である満州族の風習でした。清朝は、満州族が漢民族を支配していた王朝なので、自分たちの風習を強制的に行わせていたんですね

『書剣恩仇録』の登場人物のひとりが、乾隆帝(けんりゅうてい、1711年〜1799年)。実在の人物で、中国史でもとりわけ優秀な皇帝のひとりです。彼は満州族ですが、実は漢民族であったという民間伝承を下敷きにこの物語は進んでいきます

この「王様が実は別の国の人だった」というストーリーは、他にもたくさんあります。古今東西問わずこうした題材は、陰謀論も相まって盛り上がるようです。
 コリン・フォーブズ『石の豹』では、フランス大統領が実はソ連の……
 荒山 徹『徳川家康 トクチョンカガン』では、徳川家康が実は朝鮮人の……
 冲方 丁 アニメ版『シュヴァリエ』では、ルイ15世が実はロシア人の……

そして『書剣恩仇録』では、乾隆帝が実は漢民族で、しかも主人公の陳家洛(ちん からく)と兄弟という事実まで明らかに!!陳家洛は、反清秘密結社「紅花会」のリーダー。清朝は明確な敵です。しかし、兄のことも大切……

また、陳家洛はウイグル族の美女、ホチントンや香香公主(カスリー)に出会い、恋に落ちます。しかし、ウイグル族もまた清と対立する民族。兄弟、仲間、恋人、大義など相容れない思いの狭間で、苦悩する陳家洛。想像しただけでも、胃に穴が空きそうな心境です


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posted by すぱあく at 07:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 中国 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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