2014年01月03日

『ノラガミ』 ― 悩みながら生きている神と人間の物語

noragami.jpg1月5日からTOKYO MXなどでアニメがスタートする『ノラガミ』(2011年〜)。
高校の先輩から教えてもらって読みました。作者のあだちとか先生がご親戚だそうです。

ざっくりあらすじを述べると・・・
夜卜(やと、写真中央)は神だが、無名で祀られる社もない「自称」神。いつもジャージ姿で、加えて“住所不定無職”。「いつかメジャーな神になりたい」という思いのもと、彼の姿が見える悩み多き人間たちの依頼を賽銭5円で引き受けていた。

あるとき、不注意で中学生の女の子、壱岐ひより(写真右)を交通事故に遭わせてしまう。幸いひよりは一命を取り留めたが、事故の影響で“幽体離脱”しやすい体質になってしまい、夜トと関わるようになる。

そして雪音(ゆきね、写真左)は14歳で死去してしまった少年。死霊となって漂っていたところを神器として夜トに拾い上げられる。神器のときは“白銀の刀”となり、妖怪を滅する。生前の記憶はないが、若くして死んでしまったことに深い悲しみを持つ。

物語全体の雰囲気は、『結界師』(田辺イエロウ、2003年〜2011年)に似ています。 →関連記事
日本の神様が登場する設定は、『貧乏神が!』(助野嘉昭、2008年〜2013年)に似ています。
キャラクターが武器に変化する設定は、『ソウルイーター』(大久保篤、2004年〜2013年)に似ています。

とはいえ、
『結界師』のように、複雑すぎる組織抗争や陰謀はありません。
『貧乏神が!』のように、もの凄い数のキャラクターが登場するわけではありません。
『ソウルイーター』のように、バトルメインのマンガではありません。

やはり、『ノラガミ』だけが持っている雰囲気というものがあります。
まず、基本はメインキャラクター3人の物語です。サブキャラもいますが、数は抑えられています。そのため、3人の関係性がとても濃く描かれています。

また、彼らはみんな何かの悩みや欠けている部分を持っています。それは神である夜卜も同様です。
その欠けている部分を一人ではなく3人で、ときにはそれ以上の人数で一緒に解決する。それが『ノラガミ』だけが持っている大事な雰囲気だと思います。

『ノラガミ』には神や妖怪など非現実的なものがたくさん出てきますが、物語全体はとても現実的と感じます。
マンガには何でもできるスーパーマンがよく登場しますが、現実社会ではそんな人ほとんどいません。
それぞれの特技や経験を持ち合いながら、なんとか生きているのが“現実”ではないでしょうか

生存競争が激しいマンガ界でこうした温かい雰囲気の作品が登場し、アニメ化するまで支持を集めていることはとても嬉しいことです。掲載誌が月刊少年マガジンだったことも奏功していますよね。
これがジャンプを含めた少年週刊誌だったら、「もっとバトルをメインに! 目からビームとか出してさぁ!!」と注文をつけられるでしょうし・・・。
bisyamon.jpg青年誌だったら、「もっと、刺激を強くしてよ!!!」みたいに言われちゃうでしょうしね。
とはいえ、『ノラガミ』の毘沙門天も十分、刺激的な格好をなさっていますが・・・。


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posted by すぱあく at 09:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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