2013年03月02日

松田優作・龍平 父子とロバート・デ・ニーロ

松田翔太が、4月からスタートする『潜入探偵トカゲ』で探偵役を務めるということでニュースになっていました。
メディアはこぞって「父・松田優作と同じ探偵役」と番宣を盛り上げていました。
たしかに、探偵は松田優作の代名詞。それほどまでに『探偵物語』(1979年〜1980年)は伝説的なドラマでした。

ただ、記事を書いている記者たちは松田優作にもろにハマった世代でしょうが、
逆に松田翔太のファン層は若すぎて松田優作のことはほとんど知らないでしょうね。


さて、松田優作つながりでいうと、個人的にはこれよりも驚いたことがあります。
それが、松田優作の長男で翔太の兄である松田龍平とロバート・デ・ニーロのCM共演です。
2月末から放映されているNTTドコモの「dビデオ」のCMで共演しています。
合成とかではなく、ちゃんとニューヨークで撮影して共演しています。

deniro.jpg


このCMを見たとき、「本当にそんなことが実現したのか!?」と大いに驚きました。

だって、ロバート・デ・ニーロは、父・松田優作が心酔する俳優だったからです。
しかも、彼との共演が実現しそうな矢先に、優作は40歳で死去してしまったのです。

だから、息子がその共演の夢を叶えたんだなって、
勝手に感動して・・・ 勝手に・・・うぅ・・・
嬉しいんですよ。なぜだか自分のことのように嬉しいんですよ。


★ロバート・デ・ニーロってどんな人?
deniro2.jpgもし履歴書の趣味欄に「映画鑑賞」と書いているのなら、「知らない」と言っちゃいけません。確実に映画史に名を残すほどの大俳優だからです。

ロバート・デ・ニーロ(1943年〜、69歳)。イタリア系アメリカ人。
何がスゴいかっていうと、「どんな役でも演じることができてしまう」ところです。
タクシードライバー、バスの運転手、記憶喪失者、泥棒、マフィアのボス、警察官、ボクサー、軍人、コメディアン、フランケンシュタインなど、とにかく何でもできてしまう。

しかも、その役作りがハンパではなく、ボクサー役をするために減量したり、逆に太ったり、ハゲた役をやるために髪を抜いたり、役のためならなんでもするその姿勢は
「デニーロ・アプローチ」と固有名詞になっているほどです。

実績もハンパではなく、アカデミー賞を2度受賞しています。


★個人的な思い出
deniro3.jpg私も相当なデ・ニーロ狂です。
中学生のときに観た『ゴッドファーザー PARTU』(1974年)ではじめてデ・ニーロを知りました。本作では、後にアメリカマフィアの大ボスになるヴィトー・コルレオーネの若き日を演じました。

イタリア・シチリア島からアメリカに移民したヴィトーの生活は貧しく、結婚していましたが雑貨屋のわずかな稼ぎで生計を立てていました。
しかし、コルレオーネ役のデ・ニーロの迫力は凄まじく、
「俺はやってやる。のし上がってやる」という気迫
が伝わってくるのです。
デ・ニーロも当時はまだ無名の俳優。きっとヴィトーに大きく感情移入しながら演じていたのかもしれません。

私が観たのは中学生のときですから、映画のストーリーはさっぱりわからなかったはずですが、デ・ニーロの男気溢れるたたずまいにノックアウトされてしまいました。以来、デ・ニーロは私のヒーローです。

実は、学生のときに有楽町スカラ座でバイトしていたのですが、
そのとき『フランケンシュタイン』(1994年)の舞台挨拶に来ていた
デ・ニーロをほんの一瞬だけ間近で見たことがあります。

チラッと見えた程度でしたが、デ・ニーロと同じ空間にいれただけでものすごく嬉しかったです。


★松田優作の『ブラック・レイン』
ロバート・デ・ニーロはこれほどの大俳優です。おそらく世界中の俳優にとって、憧れの存在であり、
巨大な目標でしょう。それは松田優作にとっても同じでした

さて、松田優作は今では伝説的な俳優として語り継がれていますが、その理由は何なんでしょうか?
80年代を代表する俳優だったことは間違いありませんが、若くして死去したこともあり、伝説が独り歩きしている面もあります。

blackrain.jpgやはり、遺作となったハリウッド映画『ブラック・レイン』(1989年)が実績として大きく残っているのだと思います。
この映画で優作は主役ではありません。
主役はマイケル・ダグラスというメジャー俳優であり、脇を固める俳優もアンディ・ガルシアや高倉健まで出演しており、かなり豪華です。
悪役の松田優作の役どころは重要ですが、本来はそれほど大きな扱いではなかったと思います。

ですが、本作を見た人ならわかると思いますが、
この映画はもう松田優作の映画です
それほどまでに存在感がズバ抜けているのです。

優作が長い日本刀を持ってバイクで疾走し、アンディ・ガルシアののどをかっ切るシーンの強烈さと来たらもう・・・。
これを見たハリウッドの関係者もきっと「なんじゃこりゃあ!」と思ったんでしょう。
その後、デ・ニーロの相手役に優作を指名してきました。

そうです。ついに、あの心酔するデ・ニーロと共演することが実現したのです。
しかし、優作がそのオファーを聞いたのは、なんと病床で、しかも死の直前だったというからあまりに悲劇です。

優作の体は『ブラック・レイン』の撮影のときには、すでに膀胱ガンに侵されていたのです。
しかし、「男が一生に何度も出会えないような仕事だから、絶対やり遂げたい」と考え、まさに命を削って撮影に臨んでいました。あの鬼気迫る演技には、そのような秘密があったんですね。

以上のような経緯を考えますと、息子である龍平とデ・ニーロが共演している姿は、あまりに感慨深いです。
きっと天国の優作も喜んでいるのではないでしょうか。


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posted by すぱあく at 15:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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