2012年06月16日

「Englishman In New York」―スティングとジャズ

私が初めてスティングを知ったのは、高校の頃にたまたま流していたFMラジオがキッカケでした。
流れていた曲を聴いたとき、
「なんと素晴らしい音楽なんだ!! こんな音楽聴いたことがない」と打ち震えました。
ラジオのDJは「はいっ、今の曲はスティングの『Englishman In New York』でした」と言っていました。

スティングとは何者だ・・・?
それから、スティングのことを調べる日々が続きました。ネットがない時代でしたので、主には洋楽に詳しい友人に聴いて情報を集めました。

その過程で、スティングとジャズが密接に関係していることを知り、ジャズなんて聴いたことがなかったので、大学ではジャズサークルに入って情報を集めることにしました。

そして、以下が「Englishman In New York」のPVです。
「スティングのように生きてみたい。こんなとき彼ならどう考えるだろうか」
私にとって、今でも人生の指針となっている曲です。


Englishman In New York

I don't drink coffee I take tea my dear    私はコーヒーは好きじゃない、紅茶にすることにしているんだよ
I like my toast done on one side      トーストは片側だけを焼くのが好みさ 
And you can hear it in my accent when I talk      私の喋り方を聞けばわかるだろう
I'm an Englishman in New York      私は英国人なんだ ニューヨークにいてもね

See me walking down Fifth Avenue      50番街を歩いているときも 
A walking cane here at my side      いつも杖を離さない
I take it everywhere I walk      いつだって杖は持ち歩くことにしているんだ
I'm an Englishman in New York      私は英国人なんだ ニューヨークにいてもね


I'm an alien I'm a legal alien      私は異邦人だ 法律上も 外国人扱いで
I'm an Englishman in New York      私は英国人なんだ ニューヨークにいたとしても
I'm an alien I'm a legal alien      私は異邦人だ 法律上も 外国人扱いで
I'm an Englishman in New York      私は英国人なんだ ニューヨークにいたとしても

※※
If, "Manners maketh man" as someone said      礼儀が人間を作り上げるなんて 誰かが言っていたな
Then he's the hero of the day      ほんとうにそうだったら 彼はもてはやされているはずだ
It takes a man to suffer ignorance and smile      彼の礼儀正しさは 無知な冷笑を誘っているだけ
Be yourself no matter what they say     でもね、誰が何と言おうとも 己を貫けばいい

※繰り返し

Modesty, propriety can lead to notoriety      控えめさも 礼儀正しさも 笑いの種にされるだけ
You could end up as the only one      ただ自分だけしか いないのがわかってしまうだけ
Gentleness, sobriety are rare in this society      優しさも 真面目さも こんな社会では稀だから
At night a candle's brighter than the sun      夜の間はロウソクも 太陽よりも明るく輝くじゃないか

(ブランフォード・マルサリスのサックスソロ)

Takes more than combat gear to make a man      戦うための武器よりも 男として役立つものがある
Takes more than a license for a gun      銃の携帯許可証よりも もっと役立つものがある
Confront your enemies, avoid them when you can    敵が目の前に現れても なるべく戦いを避ける
A gentleman will walk but never run      紳士は決して 走ったりはしないものだ

※※繰り返し

※繰り返し

Be yourself no matter what they say     誰が何と言おうとも 己を貫けばいい
この一節にどれほど助けられたことか。

PVで透明感のあるサックスを吹いているのは、ブランフォード・マルサリス
ジャズ界のビッグネームです。
スティングはソロ初期において、超一流のジャズミュージシャンを集め、バックバンドに従えていました。
sting-jazz.jpg

それぞれが一騎当千の超一流のジャズ・ミュージシャンたちです。これをバックバンドにするとは、なんという贅沢!! レアル・マドリードのようなことをしています。
しかも、ジャズの帝王マイルス・デイビスのバンドから彼らを引き抜いたのですから、
当時の彼は怖いものがないほど勢いがあったのです。

さて、ジャズファン、スティングファンに超オススメの一枚があります。
それがギル・エヴァンスとジャズフェスで共演したときのライブ盤『Last Session』(1987年)です。

Last Session

新品価格
¥2,631から
(2012/6/16 15:39時点)



これはスティングのディスコグラフィーに加わっていないので、日本ではほとんど知られていません。
あの「マイルス・デイビスの知恵袋」と呼ばれた天才アレンジャーであるギル・エヴァンスのビッグバンドをバックに、スティングがポリス時代の名曲、そしてジミ・ヘンドリックスの名曲をプレイするのです。
これが興奮しないでいられようか!!

私は大学のジャズサークルで先輩からこのCDを紹介されたとき、胸がいっぱいになりました。
ジャズサークルぐらいマニアックな世界でなければ、このCDと出会うことはなかったでしょう。

「歴史的」に超意味のあるアルバムだと思います。いずれ廃盤になる可能性大なので、ファンはゲットしておいた方がいいですよ!!


★関連記事
音楽レビュー一覧
イギリス史 年代別記事一覧
posted by すぱあく at 16:00| Comment(0) | TrackBack(0) | イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント

この記事へのトラックバック